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第2回 圧縮方式 【beginner】

 第1回でも記述しましたが、エアーコンプレッサ(空気圧縮機)とは主に電気モーターで圧縮機を回転させて空気を圧縮し、圧縮空気を配管などへ送る機械を言います。エアーコンプレッサの圧縮方式は大きく分けると容積型と遠心型があります。容積型は圧縮室の容積を変化又は移動させることで空気を圧縮し、レシプロコンプレッサ・スクリューコンプレッサ・スクロールコンプレッサなどの種類があります。遠心型は羽を高速で回転させ空気を圧縮させるもので、ターボコンプレッサが一般的です。また、空気を圧縮する過程でオイルが混合する給油式(オイルインジェクション)と全く混入しない無給油式(オイルフリー又はオイルレス)があります。

レシプロコンプレッサは車のエンジンなどと同じようにシリンダー・ピストン・吸気弁・排気弁で構成されており、シリンダー内に吸い込んだ大気をピストンで押し込むことで空気を圧縮します。構造がシンプルで比較的安価ですが、振動や騒音が発生します。

レシプロコンプレッサの仕組み

1. 排気弁が閉まり吸気弁が開く
2. シリンダーとピストンでできる空間(容積)を広げ吸気する
3. 吸気弁が閉まり排気弁が開く
4. シリンダーとピストンでできる空間(容積)を数分の1に変化させ圧縮する
5. 1へ

※分かりやすい資料はアネスト岩田さんに掲載されています。

スクリューコンプレッサのローター

スクリューコンプレッサはネジ状に溝を切ったローターが回転し、その溝に組み合うもう1本のローターを逆回転させることで、吸気口から吸気した空気を吐出口へ移動させ空気を圧縮します。これをツインスクリュー方式と言います。また、1本のスクリューにゲートローターという羽を2枚組み合わせ圧縮する方法をシングルスクリュー方式と言います。15KW~300KWくらいでは最も一般的です。レシプロコンプレッサと比べると高価でメンテナンスコストもかかりますが、振動が少なく騒音もあまり出ません。

※分かりやすい資料は三井精機工業さんに掲載されています。

スクロールコンプレッサは主に小型のコンプレッサで、渦巻き状の固定式のスクロールに変心運動する可動式のスクロールを組み合わせ吸気した空気を吐出側(中心)に移動させ空気を圧縮します。レシプロコンプレッサに比べ低振動・低騒音が特徴です。

※分かりやすい資料はアネスト岩田さんに掲載されています。

ターボコンプレッサは特に大型のコンプレッサで、インペラと呼ばれる羽を高速で回転させ空気を圧縮します。150kw~数千kwという大型モーターを使用します。同じ出力のスクリューコンプレッサと比較すると製品は高いのですが、メンテナンス・電気料金といったランニングコストは安くなります。

※分かりやすい資料はIHIさんに掲載されています。

給油式とは直接又は間接的に空気に油分が混入するコンプレッサで無給油式と比較すると安価で効率は良いのですが、空気に油分が混ざることが前提となります。無給油式は圧縮室に一切油分が混入しない構造になっていますが、実際はギヤオイルなどの油脂類が機械の中には入っています。また精密で複雑な構造の為、製品価格が高くメンテナンス費用も高額になります。

今回は【beginner】コース第2回「圧縮方式」を紹介しました。いかがでしたか?
最後に押さえておきたい基礎知識として、重要ポイントを紹介します。

効率を比較する

一般的にエアーコンプレッサの性能を比較する際、吐出量をモーター出力で割り1kw当たりの吐出量を比較することで、どのくらい効率よく圧縮空気を作っているかが分かります。

【例題】
どちらのエアーコンプレッサが、より圧縮空気を効率よく生成しているでしょう。

A)37kw・5800L/min
B)75kw・13000L/min

【答え】
A)5800L/min ÷ 37KW = 156.76(L/min・KW)
B)13000L/min ÷ 75KW = 173.33(L/min・KW)

75KWのコンプレッサの方が1KW当たりに吐出する空気が多く効率が良いことが分かります。

構造も比較する

エアーコンプレッサの出力が同じでも、1つの圧縮機で使用圧力まで圧縮する構造の単段タイプのエアーコンプレッサと、2つの圧縮機があり1段目で0.2MPaを圧縮し冷却後に、2段目で使用圧力まで圧縮する2段タイプのコンプレッサがあります。

出力が同じだからと言って構造が同じとは限りませんので、吐出量や構造を十分比較するようにしてください。