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第6回 冷凍式ドライヤーの廃棄~フロン回収・破壊法編~

A社で使用していた冷凍式ドライヤーが故障したため点検をしてもらった結果、交換することになりました。保全部の新人A君は先輩であるSさんと一緒に作業を担当することになりました。

新人A君:
「いつものコンプレッサ屋さんに冷凍式ドライヤーの入れ替えを依頼したのですが、 冷凍式ドライヤーの廃棄前にフロンガス回収が必要なので、その時に使うフロン回収工程管理票がどうとか言っていたのですが、Sさんご存じですか?」

S先輩:
「ああ、たぶんフロン回収・破壊法関連のことだね。コンプレッサ屋が何て言ってたか詳しく教えてくれる?」

新人A君:
「はい。法律が変わったとかで冷凍式ドライヤーに含まれるフロンガスを処理するにあたり新しく“フロン回収行程管理票”を使わなければいけないと言っていました。」

「廃棄する時に使うのはマニフェスト(産業廃棄物管理票)ですけど、これとは違うんでしょうか??」

S先輩:
「違うよ。マニフェストは名前通り“産業廃棄物の処理までを管理する票”だけど、フロン回収行程管理票は“フロン回収という行為を管理する票”なんだ。」

「2007年10月1日のフロン回収・破壊法改正で新しく始まった制度なんだよ。」

新人A君:
「へー。でも・・・“回収という行為を管理”とはどういうことですか??」

S先輩:
「あくまでも“フロン回収”を管理する制度だからね。この票では処理完了までについては管理しないんだ。」

新人A君:
「産業廃棄物のマニフェストとは違うんですね。あっちは運搬もですけど、最終処分までを管理するものですよね。」

S先輩:
「その通り!回収したフロン類については、回収業者の責任ですべきことが定められているけど、僕達のような廃棄者は許可を受けたフロン回収業者に確実に引き渡すってのがポイントなんだ。」

新人A君:
「なるほど。具体的には何をすれば良いんでしょうか。」

S先輩:
「その前に!注意しないといけないことがあるんだ。“誰がフロン回収業者にフロン回収を依頼するか”によってフロン回収行程管理票の流れが変わるからね。」

新人A君:
「え??誰がってうちじゃないんですか??」

S先輩:
「おいおい。コンプレッサ屋に何か言われてなかったっけ?」

新人A君:
「そういえば、廃棄する冷凍式ドライヤーのフロン回収は、コンプレッサ屋さんがいつも使っている回収業者さんがあるのでそこでやってもらってもいいかと聞いていました。」

S先輩:
「つまり直接うちがフロン回収業者に依頼するのではなく、コンプレッサ屋経由での依頼ってことじゃないの?」

新人A君:
「そうですね。確かにその通りですね。」

S先輩:
「冷凍式ドライヤーを廃棄するのはうちだけど、“フロン回収”はコンプレッサ屋に委託するわけだ。この場合は、うち(廃棄者)→コンプレッサ屋→フロン回収業者の流れになるから、その各工程(委託→引渡し→回収)でフロン回収行程管理票を使うんだ。」

「確かフロン回収行程管理票の未使用のやつがあったはず・・・あ、これこれ。」

(フロン回収工程管理票はフロン回収推進産業協議会で購入することができます)

「今回はコンプレッサ屋経由でフロン回収をするから、真ん中の“フロン類の引渡しを委託する場合”ってケースにあたるね。」

新人A君:
「初めてこの用紙を見ました。複写式になっているんですね。なんだか複雑そうですね・・・」

S先輩:
「難しく考えなくても大丈夫だよ。まずは、うちが最初にフロン回収行程管理票に必要事項を記入して、一番上のA票を切り離して保管する。 A票を切り離したものはコンプレッサ屋に渡せばいいんだ。」

「そしてコンプレッサ屋がC票に必要事項を記載して、C票を切り離して保管。フロン回収を依頼するフロン回収業者に残りを渡す・・・と。」

「フロン回収業者は、E票とF票に回収したフロン量等を書いて、F票は自社で保管する。コンプレッサ屋とうちにE票を送り返すって流れだ。」

新人A君:
「なるほどです・・・。でも確かいつものコンプレッサ屋さんは廃棄物の運搬許可を持っていないはずですが、依頼すると問題があるのではないでしょうか?」

S先輩:
「よく気がついたね。結論から言うと問題ないよ。」

「実は僕も気になって県の廃棄物指導課に聞いてみたんだ。」

新人A君:
「何と言われたんですか?」

S先輩:
「フロンガスを抜くために冷凍式ドライヤーをフロン回収業者へ運ぶのは、廃棄物運搬には当たらないんだって。ただし、フロンガスを抜いた後の冷凍式ドライヤーは廃棄物となるため、そこから先の運搬は廃棄物運搬許可を持った者に依頼する必要があるらしい。」

新人A君:
「ではコンプレッサ屋さんに依頼しても大丈夫ってことですよね?」

S先輩:
「そういう事!でも、フロンガスを抜いた冷凍式ドライヤーを廃棄物運搬許可を持っていないコンプレッサ屋に持って帰ってきてもらうわけにはいかないので、フロン回収業者の場所から運搬許可を持った業者に廃棄物処理業者までの運搬を頼まないといけないね。」

新人A君:
「廃棄物の運搬はマニフェストだから、これはこれで管理しないといけないってことは・・・。あーー!混乱してきました。」

S先輩:
「フロン回収工程管理票はフロン回収のことだけ。マニフェストは廃棄物運搬・処理の管理だけ。全く別の事なので分けて考えたら案外わかるよ。」

新人A君:
「一緒にして考えるから混乱するんですね。分かりました。」

「今日も勉強になりました!」

フロン回収工程管理票

冷凍式ドライヤー(フロン充填物)を廃棄する際は、許可を持ったフロン回収業者にフロン類を引き渡さないといけませんが、2007年10月1日の改正フロン回収破壊法により新しく工程管理票制度が設けられ、廃棄者による「委託確認書」(フロン回収工程管理票)の交付が義務付けられました。

誰の依頼を経由してフロン回収業者へ引き渡すのかによって使用する票が異なります。

許可を持ったフロン回収業者へ確実にフロン類を引き渡すことを管理するための制度であり、マニフェスト(産業廃棄物管理票)とは全く別のものです。